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働くことの人類学
¥2,420
- 内容紹介 - 文化人類学者が、それぞれのフィールドで体験した 知られざる場所の知られざる人びとの「働き方」。 それは、わたしたちが知っている「働き方」となんて違っているのだろう。 逆に、わたしたちはなんて不自由な「働き方」をしているのだろう。 狩猟採集民、牧畜民、貝の貨幣を使う人びと、 アフリカの貿易商、世界を流浪する民族、そしてロボット........が教えてくれる、 目からウロコな「仕事」論。 わたしたちの偏狭な〈仕事観・経済観・人生観〉を 鮮やかに裏切り、軽やかに解きほぐす、笑いと勇気の対話集。 ゲスト:柴崎友香/深田淳太郎/丸山淳子/佐川徹/小川さやか/中川理 /久保明教 目次 ◼️巻頭対談 ありえたかもしれない世界について 柴崎友香 + 松村圭一郎 【第1部|働くことの人類学】 貝殻の貨幣〈タブ〉の謎 深田淳太郎 ひとつのことをするやつら 丸山淳子 胃にあるものをすべて 佐川徹 ずる賢さは価値である 小川さやか 逃げろ、自由であるために 中川理 小アジのムニエルとの遭遇 久保明教 【第2部|働くこと・生きること】 2020年11月「働くことの人類学」の特別編として開催されたイベント「働くことの人類学:タウンホールミーティング」。 オンラインで4名の人類学者をつなぎ、参加者xの質問を交えながら「働くこと」の深層へと迫った白熱のトークセッション。デザインシンキングからベーシックインカムまで、いま話題のトピックも満載のユニークな「働き方談義」を完全収録。 深田淳太郎×丸山淳子×小川さやか×中川理 ホスト=松村圭一郎 進行=山下正太郎・若林恵 【論考】 戦後日本の「働く」をつくった25のバズワード 【働くことの図書目録】 仕事と自由をもっと考えるためのブックガイド 松村圭一郎/深田淳太郎/丸山淳子/佐川徹/小川さやか/中川理/久保明教/コクヨ野外学習センター 【あとがき】 これは「発信」ではない 山下正太郎 (版元webサイトより) 【著者プロフィール 】 松村圭一郎 (マツムラ ケイイチロウ) (編) エチオピアの農村や中東の都市でフィールドワークを続け、富の所有と分配、貧困や開発援助、 海外出稼ぎなどについて研究。著書に『所有と分配の人類学』(世界思想社)、『基本の30冊文化人類学』(人文書院)、『うしろめたさの人類学』(ミシマ社)、編著に『文化人類学の思考法』(世界思想社)など。東京ドキュメンタリー映画祭 2018 の短編部門で『マッガビット~雨を待つ季節』、 同映画祭2020の特 集 「映像の民族誌」で『アッバ・オリの一日』が上映される。『ちゃぶ台』で「はじめてのアナキズム」、『群像』で「旋回する人類学」、西日本新聞で「人類学者のレンズ」を連載中。 コクヨ野外学習センター (コクヨヤガイガクシュウセンター) (編) コクヨ ワークスタイル研究所と黒鳥社がコラボレーションして展開するリサーチユニット/メディア。ポッドキャスト番組〈働くことの人類学〉、〈新・雑貨論〉、〈耳の野外学習〉を制作・配信中。https://anchor.fm/kcfr 編集:松村圭一郎・コクヨ野外学習センター 発行日:2021年7月8日2刷 発行:株式会社黒鳥社 B5変型判 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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谷保ZiNE
¥700
【公式noteより】 ー あなたはなぜ国立・谷保にいるのか。 ー 国立・谷保ってどんなところ? ー どうして国立・谷保にいる? ー それぞれの文章を読んでどんなことを思った? あなたはなぜ国立・谷保にいるのか。 前書きとして『谷保ZiNE』を手に取ってくださる方々への思いを記載しています。 国立・谷保ってどんなところ? 国立と谷保についての概要や住人のおすすめスポットを、写真と地図を使って表現しています。観光雑誌や行政の発行するパンフレットとはまたちょっと違ったポイントから見ています。 どうして国立・谷保にいる? 執筆者6名がそれぞれ「国立・谷保になぜ「いる」か」を文章と写真で記事にしています。エッセイや小説、時間軸での比較や分析など、6名の異なる視点で見る国立・谷保が描かれております。 それぞれの文章を読んでどんなことを思った? 執筆者による座談会を開き、他の執筆者の文章を読んだ感想や、そこから広がる谷保という街への想いが語られています。 『谷保ZiNE』って結局どんな本なの? 「結局はどんな本なのか?」と聞かれたら私は「谷保にいる人、そしてこれから来るかもしれない人たちへのラブレターです」と答えます。他の執筆者の方々はまた違った答えが出ると思います。 この本を手に取ってくださった方が、国立・谷保に来てみたくなったり、自分の街について考えるようになってくださったら嬉しいです。 『谷保ZiNE』A5/表紙・本文フルカラー/本文26P ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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脱力文字 ちからをぬくと
¥680
【本文より】 "文字にはいつも力が入っているとして、もしその力をぬいたらどうなるのか、実験しました。" "たのしい動画つき" 著者情報 1990年生まれ。普段はグラフィックデザイン、ウェブデザインの仕事をしています。たまに自分が考えたことを形にしたくなり、ライフワークとしてZINEを創ったり、noteに文章を書いたりしています。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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マイパブリックとグランドレベル ─今日からはじめるまちづくり
¥1,980
【Amazonより】 グランドレベルは、パブリックとプライベートの交差点。そこが活性化すると、まちは面白く元気になる。欲しい「公共」は、マイパブリックの精神で自分でつくっちゃおう。あたらしい「まちづくり」のバイブル誕生。 ・パーソナル屋台でまちに出る ・街角にもっとベンチを! JAPAN BENCH PROJECT ・公園を再生するエッジリノベーション ・遊休地を私設公園に! パーカナイズ ……など、まちを元気にするアイデア満載。コペンハーゲン、ポートランド、台北など、「グランドレベル先進都市」の事例も多数紹介。1階づくりはまちづくり。「建築コミュニケーター」の、新感覚まちづくり奮戦記。 田中元子(たなか・もとこ) 株式会社グランドレベル代表取締役。1975年茨城県生まれ。独学で建築を学び、2004年大西正紀と共にクリエイティブユニットmosaki(モサキ)を共同設立。建築やデザインなどの専門分野と一般の人々とをつなぐことをモットーに、建築コミュニケーター・ライターとして、主にメディアやプロジェクトづくりを行う。2010年よりワークショップ「けんちく体操」に参加。同活動で2013年日本建築学会教育賞(教育貢献)を受賞。2014年建築タブロイドマガジン『awesome!』を創刊。同年より都市部の遊休地にキャンプ場を出現させる「アーバンキャンプ」を各地に展開。2015年よりパーソナル屋台の活動を開始。2016年株式会社グランドレベルを設立。 Publisher : 晶文社 (December 6, 2017) Publication date : December 6, 2017 Language : Japanese Tankobon Hardcover : 244 pages ISBN-10 : 4794969821 ISBN-13 : 978-4794969828 Dimensions : 5.04 x 0.67 x 7.44 inches ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く
¥1,980
【ミシマ社HPより】 本の詳細 犯人は、「他者の不可解な行動」や「社会の空気」にあらず…… 共感、個性、協調性、正しさ、「みんなが…」 ――こうした言葉で、現代人が自らハマる罠を見事に解明! 身体に根ざした、本当の自信を取り戻す! 本書では、多くの人がわだかまりを感じている出来事をそのまま受け止めて、「なんだかなぁ」と違和感を共有するにとどまらず、その手前までさかのぼり、起きていることを「ただ起きている出来事」として捉え、その上で何が私とあなたの間にモヤモヤを生じさせてしまうのか。そういうふうに考えてみることにしました。善い悪いを決めるためでも問題を解決するのでもなく、問題を作り出しているのは何か。モヤモヤの正体に迫っていきたいと思います。――「はじめに」より 目次 第1章 子育てをめぐるモヤモヤ 第2章 コミュニケーションをめぐるモヤモヤ 第3章 仕事をめぐるモヤモヤ 第4章 感情をめぐるモヤモヤ 第5章 教育をめぐるモヤモヤ 第6章 笑いをめぐるモヤモヤ 第7章 社会をめぐるモヤモヤ 第8章 他者の視線をめぐるモヤモヤ 著者情報 著: 尹 雄大(ユン ウンデ) 1970年神戸市生まれ。インタビュアー&ライター。政財界人やアスリート、アーティストなど約1000人に取材し、その経験と様々な武術を稽古した体験をもとに身体論を展開している。主な著書に『やわらかな言葉と体のレッスン』(春秋社)、『体の知性を取り戻す』(講談社現代新書)、『増補新版 FLOW 韓氏意拳の哲学』(晶文社)、『脇道にそれる』(春秋社)など。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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マチズモを削り取れ
¥1,760
路上、電車、学校、オフィス、トイレなど、日本の公共空間にはびこる〈マチズモ=男性優位主義〉の実態をライターが徹底調査! ジェンダーギャップ指数、先進国でぶっちぎりの最下位――「関係ない」はもうありえない。 夜道を歩くことの恐怖、通学・通勤中の痴漢被害、発言権を奪われる不条理……最も身近な日常の場面から、変わらないこの国の「体質」をあぶり出す。 【目次】 一章 自由に歩かせない男 二章 電車に乗るのが怖い 三章 「男/女」という区分 四章 それでも立って尿をするのか 五章 密室に他人が入り込む 六章 なぜ結婚を披露するのか 七章 会話に参加させろ 八章 甲子園に連れて行って 九章 体育会という抑圧 一〇章 寿司は男のもの? 一一章 カウンターと本音 一二章 人事を握られる おわりに 【著者略歴】 武田砂鉄(たけだ・さてつ) 1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年よりライターに。『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『日本の気配』『わかりやすさの罪』『偉い人ほどすぐ逃げる』などがある。週刊誌、文芸誌、ファッション誌、ウェブメディアなどの媒体で連載を多数執筆するほか、近年はラジオパーソナリティとしても活動の幅を広げている。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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ヘルシンキ生活の練習
¥1,980
「私たち女性は、すべてを手に入れたいのです」二人の小さな子どもと移住した社会学者による、おもしろくてためになる、フィンランドからの現地レポート。 目次 1 未知の旅へ―ヘルシンキ到着 2 VIP待遇―非常事態宣言下の生活と保育園 3 畑の真ん中―保育園での教育・その1 4 技術の問題―保育園での教育・その2 5 母親をする―子育て支援と母性 6 「いい学校」―小学校の入学手続き 7 チャイコフスキーと博物館―日本とフィンランドの戦争認識 8 ロシア人―移民・移住とフィンランド (版元webサイトより) 著者:朴沙羅 発行日: 2021/11/12 発行:筑摩書房 判型:四六判 ページ数:288 ISBN:978-4-480-81562-0 【著者紹介】 朴 沙羅 パク サラ 1984年生まれ。専攻は歴史社会学。立命館大学国際関係学部准教授を経て神戸大学大学院国際文化学研究科講師。単著に『外国人をつくりだす――戦後日本における「密航」と入国管理制度の運用』(ナカニシヤ出版)、編著に『最強の社会調査入門』(ナカニシヤ出版)、訳書にポルテッリ『オーラルヒストリーとは何か』(水声社)。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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今日も芸の夢をみる
¥1,760
芥川賞作家・又吉直樹推薦!! 吉本興業から新たな文藝芸人、誕生 芸人たちのリアルな悲喜交々を描いた 全く新しい、エモ短編小説集! 芸歴14年、解散、そして再結成。 現役芸人だからこそ描ける、漫才やコントのネタの数々を交えながら、 芸人の青春をエモーショナルな筆質で綴る。 笑ったり、ときには傷ついたり、もがき苦しみながらもいつか売れる日を夢みるーー。 等身大の芸人たちの、痛々しいほどの感情が繊細に描かれた、 芸人青春小説の新たな傑作が誕生。 ショートショート的要素を取り入れた短編全11篇を収録。 ー⽬次ー 禁断のコント 腸々 〜cho cho〜 エルパソ 笑いの神様 むかしむかし、ある喫煙所に しっくすん スケルトン 芸⼈冥利 跳躍芸⼈ まい君 藍情 あとがき 24時間、365日、お客さんに笑ってもらうことを考えつづける。バカになり続ける。 そんな大人がうじゃうじゃいる吉本に在籍すること14年。 芸人による、芸人の話を、リアルと空想を交えて綴りました。 どの短編も、若手芸人として酸いも甘いも経験した僕の人生の結晶です。 (あわよくば・西木ファビアン勇貫) (版元webサイトより) 著者:ファビアン 発行日:2023年3月25日 発行:ヨシモトブックス 四六判・上製 304ページ ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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自殺帳
¥1,980
人はなぜ自殺するのか? 人はなぜ自殺しないのか? そのあわいをみつめつづけてきた精神科医、 春日武彦による不穏で不謹慎な自殺論考 自殺は私たちに特別な感情をいだかせる。もちろん、近親者が死を選んだならば、なぜ止められなかったのかと、深い後悔に苛まれ、悲しむことだろう。だが一方、どこかで覗き見的な欲求があることも否定できない。「自殺はよろしくない」「でも自殺せざるを得なかった人の辛さに思い巡らせるのも大切」「あなたの命は決してあなただけのものではない」など、さまざまな意見を持つ人に読んでもらいたい、自殺についての深掘りエッセイ。自殺されたクライアントとの体験や、さまざまな文学作品、遺書、新聞報道記事などを下敷きにした、自らも自殺に近い位置にいる精神科医による、自殺をめぐる集大成。 「強引に言い切ってしまうなら、人間そのものに対する「分からなさ」が身も蓋もない突飛な形で現出しているのがすなわち自殺ということになろう。その突飛さを前にして、動揺した我々は、(情けないことに)つい「ゲスの勘ぐり」やら下品な好奇心至上主義を全開にせねばいられなくことが稀ではない。悼んだり悲しむと同時に、無意識のうちにそんな方向に走ってしまう。だから「その不可解さがもはや珍味と化している事案」と表現してみても、あながち的外れではあるまい。 そんな次第で自殺に関して思うこと、感じること、精神科医としての意見、文学的関心などをだらだらと書き連ねていきたい。もっとも、それが正鵠を射た内容であるのか否かは、自殺を遂げた当人ですらはっきりとはしないであろうけれど。」 (「はじめに」別バージョンより) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 はじめに 第1章 胃の粘膜 第2章 石鹸体験 第3章 登場人物を自殺させる 第4章 遺書のリアル 第5章 自殺の七つの型 ①美学・哲学に殉じた自殺。 第6章 自殺の七つの型 ②虚無感の果てに生ずる自殺。 第7章 自殺の七つの型 ③気の迷いや衝動としての自殺。 第8章 自殺の七つの型 ④懊悩の究極としての自殺。 第9章 自殺の七つの型 ⑤命と引き換えのメッセージとしての自殺。 第10章 自殺の七つの型 ⑥完璧な逃亡としての自殺。 第11章 自殺の七つの型 ⑦精神疾患ないしは異常な精神状態による自殺。 第12章 漆黒のコアラ おわりに (版元webサイトより) 著者:春日武彦 発行日:2023年10月15日 発行:晶文社 四六判並製 344頁 978-4-7949-7386-3 ◇春日武彦(かすが・たけひこ) 1951(昭和26)年、京都府生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。産婦人科医として6年勤務した後、精神科医に転進。都立精神保健福祉センターを経て、都立松沢病院精神科部長、都立墨東病院神経科部長、多摩中央病院院長、成仁病院院長などを歴任。現在も臨床に携わる。甲殻類恐怖症で猫好き。主な著書に『不幸になりたがる人たち』(文春新書)、『幸福論』(講談社現代新書)、『無意味なものと不気味なもの』(文藝春秋)、『臨床の詩学』(医学書院)、『猫と偶然』(作品社)、『無意味とスカシカシパン』(青土社)、『奇想版・精神医学事典』(河出文庫)、『鬱屈精神科医、占いにすがる』(河出文庫)ほか多数。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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世界裁判放浪記
¥2,420
「古今東西、人のいるところどこにでも『裁判』はある。 傍聴席から見たそれぞれの国は人間臭く、その細部(ディテール)を辿っていけば、世界はいまだに広い。 『当たり前のことは当たり前』でなくなるのが、旅。 その道をまっすぐに進む原口さんは、ひたすらすがすがしい」 辻山良雄さん(書店「Title」店主)推薦! とある法律事務所に勤めていた弁護士は、あるとき世界各国放浪の旅にでる。目的の1つは裁判傍聴。訪れる先々で法廷へおもむき、傍聴したその国は30カ国。 各地で出会う魅力的な人々や文化、そして緊張感ただよう法廷内外の様子、はたまた裁く者や裁かれる者たちの人間模様などなどを、ときに弁護士、ときには旅人の視点でみずみずしく描く。 番外編として東京地方裁判所の裁判員裁判「覚せい剤密輸事件」をおった迫真のルポも収録。 【目次】 第1部 ユーラシア(その一) 1 ユーラシアの交差点でーートルコ共和国[イスタンブール] 2 時間の降り積もった旧司法宮ーーフランス共和国[パリ] 3 裁判所の一歩手前ーーバングラデシュ人民共和国(その一)[ダッカ] 番外編 2009年、東京地方裁判所ーー日本(その一)[東京] 第2部 アフリカ(その一) 4 裁判所を歩き始めるーーエチオピア連邦民主共和国[アディスアベバ] 5 遠い場所、最高裁という場所ーーケニア共和国[ナイロビ] 6 近い場所、青空裁判ーーマラウイ共和国[リロングウェ] 7 裁判メモは時を越えるのかーータンザニア連合共和国[タンガニーカ/ザンジバル] 第3部 アフリカ(その二) 8 歴史と秩序/何がどこまで虚構なのかーールワンダ共和国[キガリ/ブタレ]/ブルンジ共和国[ブジュンブラ] 9 スワジ人の「作法」ーーエスワティニ王国(旧スワジランド王国)[マンジニ] 10 死の谷に住まう、アフリカ人裁判官とスプリングボックスーーナミビア共和国/カラハリ砂漠の国々[ウィントフック/ヨハネスブルク] 番外編 2020年、東京地方裁判所ーー日本(その二)[東京] 第4部 ユーラシア(その二) 11 裁判所からの帰り道ーーバングラデシュ人民共和国(その二)[ダッカ] 12 法廷に透明な箱ーーイタリア共和国[トリノ] 第5部 北太平洋と南米 13 太平洋のへそに法廷通訳ーーアメリカ合衆国[ハワイ州] 14 「正義の女神」と裁判中継ーーブラジル連邦共和国[ブラジリア] 番外編 裁判員裁判、覚せい剤密輸事件ーー日本(その三)[東京] 第6部 ユーラシア(その三) 15 光射すコートハウスーーブルガリア共和国[ソフィア] 16 初夏のロシア人にあてられてーーロシア連邦[サンクトペテルブルク] 17 四川の流儀ーー中華人民共和国[成都] 18 川の国の判決を読んでーーバングラデシュ人民共和国(その三)[ダッカ] 第7部 南太平洋 19 裁判所から泳ぎ出るーーサモア独立国[アピーア] 20 島内の流儀、世界の流儀ーーフィジー共和国[ヤサワ諸島/ラウトカ] 21 権利の所在と神話ーーニュージーランド[クライストチャーチ] 22 世界の交差点に住まう非トンガ人裁判官とクジラーートンガ王国[トンガタプ/ハアパイ] 番外編 「正解」と判決ーー日本(その四)[東京] エピローグ (版元webサイトより) 原口侑子(著) 発行日: 2022年3月20日 発行 : コトニ社 頁数:344頁 ISBN:978-4-910108-07-0 【著者プロフィール】 原口 侑子(ハラグチ ユウコ) 東京都生まれ。日本法弁護士。東京大学法学部卒業、早稲田大学法科大学院修了。弁護士を休業中に各地を転々とし、アジア・アフリカ・中南米・大洋州を中心に124カ国訪問。現在は主にアフリカの司法制度調査プロジェクトに従事している。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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人工地獄 現代アートと観客の政治学
¥4,620
アートと社会の関係性はいかに変化してきたか? 芸術史において見逃されてきた「参加」の系譜をアクロバティックに再編集し、現代アートの動向を批判的に読解する ☆美術評論家クレア・ビショップの代表作、待望の邦訳 今日のアートにおいては、「参加」――すなわち社会的関与を重視したプラクティスが、非常に重要な位置を占めている。国内では芸術祭やアートプロジェクトが百花繚乱の様相を呈しているが、国際的にも社会的、政治的な側面を重視したプロジェクト型のアートがあらたな文脈を築きつつあり、その規模と影響力は、もはや現代アートのメインストリームを占めているといってよいだろう。特定の集団や地域と相互に歩み寄りながら行なわれるプロジェクトがある一方で、倫理を逸脱した(とみなされる)アートは、ときに衝突と論争を巻き起こしている。 こうした状況がありながら「アートの社会的関与はどの時点で達成といえるのか?」「アートにおける<参加>をいかに評価するか?」「芸術と倫理の衝突をいかに考えるか?」といった根源的な問いについて、いまだ確固たる答えは出ていない。 クレア・ビショップによる『人工地獄(原題:Artificial Hells)』は、このようなアートと社会の関係性について鋭い考察を行なうものである。20世紀以降の芸術史から同時代のアートへと至る全九章の構成は緻密かつ類例のない大胆さをもつが、これには彼女が世界各国のプロジェクト型アートの実例に触れ、また膨大な人物へのインタビューを行なってきた蓄積が存分に生かされている。各章を追いかけることで、彼女自身のアートに対する洞察の深化さえうかがえるだろう。 ビショップは、アートには社会から独立した役割があると確信するが、それはとりもなおさず芸術が倫理を重んじなくともよいという意味ではない。むしろ彼女は作者性と観客性、能動と受動、加害と被害――これらが本質として対立的にはとらえがたいものであることを強調し、複雑に転じていく位相をひもとくことで、より慎重かつ正確な理解を求めようとする。 「敵対」と「否定」に価値を見出しつつ、それらを多層的にとらえ直すビショップの鋭く豊かな思考は、「関係性の美学」以後のアートの構造を理解するうえで必ず踏まえるべきものといえるだろう。 目次 序論 第一章 社会的転回:コラボレーションとその居心地の悪さ 1.クリエイティビティと文化政策 2.倫理的転回 3.美学的体制 4.指揮された現実:オーグリーヴの戦い 5.解放された観客 第二章 人工地獄(アーティフィシャル・ヘルズ):歴史的前衛 1.扇動、報道、参加 2.演劇化された生 3.散策と裁判 4.結束と分裂 第三章 私は参加する、君は参加する、彼は参加する…… 1.シチュアシオニスト・インターナショナル:芸術の超克 2.視覚芸術探求グループ:知覚の再教育 3.ジャン=ジャック・ルベル:集団の厄祓い 4.演劇的謀反 第四章 明示された社会のサディズム 1.明示された社会のサディズム 2.加虐者としてのアーティスト 3.封鎖された画廊、暴動や投獄 4.見えない演劇 5.テロ行為としての芸術 第五章 社会主義の内にある社会性 1.プラハ:アクションから儀式へ 2.スロバキア:終わらない表明 3.公共空間の問題 4.モスクワ:識別不可能な位相 5.反体制に抗して 第六章 附帯の人々:芸術家斡旋グループとコミュニティ・アート 1.芸術家斡旋グループの形成 2.プロセスの展示:「イノ70」展 3.斡旋――一九七〇年代とその後 4.コミュニティ・アート運動 5.「ブラッキー」と「インター・アクション」 6.衰退 第七章 旧西側体制(フォーマー・ウェスト):一九九〇年代初期におけるプロジェクトとしての芸術 1.「ユニテ・プロジェクト」、「ソンスベーク93」、「実践の文化」 2.遂行的な展覧会 3.プロジェクトの市民体 第八章 委任されたパフォーマンス:外部に委ねられる真正性 1.分類的試論 2.労働と享楽としてのパフォーマンス 3.倒錯と真正性 4.構築されるパフォーマンス 第九章 教育におけるプロジェクト:「いかに芸術作品であるかのように、授業を生きさせるか」 1.有用芸術(アルテ・ウティル) 2.三部構成のプロジェクト 3.共同作業 4.「機能するもの、生産する」 5.理想としての教育 6.教育資本主義 7.美的教育 結論 1.梯子とコンテナ 2.参加の終焉=目的 謝辞 訳者あとがき 註 索引 (版元webサイトより) 略歴 【著者】 クレア・ビショップ(Claire Bishop) 1971年生まれ。美術史家および美術批評。1994年にケンブリッジ大学セント・ジョーンズ校美術史学科を卒業後、エセックス大学の同学科で修士号(1996)および博士号(2002)を取得。ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの専任講師(2001-06)、ウォーリック大学の美術史学科の准教授(2006-08)を務める。2008年にニューヨーク市立大学大学院センターに准教授として着任。現在、同校の美術史学科教授。専門は近現代美術史(とくに参加型アート、キュレーティング理論、1989年以降の西欧の美術動向)。単著に『Installation Art』(2010)、共著に『Radical Museology: Or What’s Contemporary in Museums of Contemporary Art?』(2014)、また編書に『Participation』(2006)がある。 【訳者】 大森俊克 美術批評、現代美術史。明治大学英文学科卒。ベルリン自由大学美術史学科基礎および専門課程修了(修士)。東京芸術大学美術研究科博士後期課程満期退学。単著に『コンテンポラリー・ファインアート』(美術出版社、2014年)。 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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力と交換様式
¥3,850
生産様式から交換様式への移行を告げた『世界史の構造』から一〇年余、交換様式から生まれる「力」を軸に、柄谷行人の全思想体系の集大成を示す。戦争と恐慌の危機を絶えず生み出す資本主義の構造と力が明らかに。呪力(A)、権力(B)、資本の力(C)が結合した資本=ネーション=国家を揚棄する「力」(D)を見据える。 序論 1 上部構造の観念的な「力」 2 「力」に敗れたマルクス主義 3 交換様式から来る「力」 4 資本制経済の中の「精神」の活動 5 交換の「力」とフェティッシュ(物神) 6 交換の起源 7 フェティシズムと偶像崇拝 8 エンゲルスの『ドイツ農民戦争』と社会主義の科学 9 交換と「交通」 第一部 交換から来る「力」 予備的考察 力とは何か 1 見知らぬ者同士の交換 2 自然の遠隔的な「力」 3 「見えざる手」と進化論 4 貨幣の「力」 5 定住化と交換の問題 6 共同体の拡大と交換様式 第一章 交換様式Aと力 1 贈与の力 2 モースの視点 3 原始的な遊動民と定住化 4 トーテミズムと交換 5 後期フロイト 6 共同体の超自我 7 反復強迫的な「力」 第二章 交換様式Bと力 1 ホッブズの契約 2 商品たちの「社会契約」 3 首長制社会 4 原始社会の段階と交換様式 5 首長が王となる時 6 カリスマ的支配 7 歴史の「自然実験」 8 臣民と官僚制 9 国家をもたらす「力」 第三章 交換様式Cと力 1 貨幣と国家 2 遠隔地交易 3 帝国の「力」 4 帝国の法 5 世界帝国と超越的な神 6 交換様式と神観念 7 世界宗教と普遍宗教 第四章 交換様式Dと力 1 原遊動性への回帰 2 普遍宗教的な運動と預言者 3 ゾロアスター 4 モーセ 5 イスラエルの預言者 6 イエス 7 ソクラテス 8 中国の諸子百家 9 ブッダ 第二部 世界史の構造と「力」 第一章 ギリシア・ローマ(古典古代) 1 ギリシア芸術の模範性と回帰する「力」 2 亜周辺のギリシアの“未開性” 3 ギリシアの「氏族社会の民主主義」 4 キリスト教の国教化と『神の国』 5 悲惨な歴史過程の末の到来 第二章 封建制(ゲルマン) 1 アジア的なあるいは古典古代的な共同体との違い 2 ゲルマン社会の特性 3 ゲルマン社会における都市 4 修道院 5 宗教改革 第三章 絶対王政と宗教改革 1 王と都市(ブルジョア)との結託 2 「王の奇蹟」 3 臣民としての共同性 4 近代資本主義(産業資本主義) 5 常備軍と産業労働者の規律 6 国家の監視 7 新都市 第三部 資本主義の科学 第一章 経済学批判 1 貨幣や資本という「幽霊」 2 一八四八年革命と皇帝の下での「社会主義」 3 「物神の現象学」としての『資本論』 4 交換に由来する「力」 5 マルクスとホッブズ 6 株式会社 7 イギリスのヘゲモニー 第二章 資本=ネーション=国家 1 容易に死滅しない国家 2 カントの「平和連合」 3 自然の「隠微な計画」 4 帝国主義戦争とネーション 5 交換様式から見た資本主義 6 資本の自己増殖を可能にする絶え間ない「差異化」 7 新古典派の「科学」 第三章 資本主義の終わり 1 革命運動とマルクス主義 2 十月革命の帰結 3 二〇世紀の世界資本主義 4 新自由主義という名の「新帝国主義」 5 ポスト資本主義、ポスト社会主義論 6 晩年のマルクスとエンゲルスの仕事 7 環境危機と「交通」における「力」 第四部 社会主義の科学 第一章 社会主義の科学1 1 資本主義の科学 2 『ユートピア』とプロレタリアの問題 3 羊と貨幣 4 共同所有 5 「科学的社会主義」の終わり 6 ザスーリチへの返事 7 「一国」革命 8 氏族社会における諸個人の自由 9 私的所有と個人的所有 第二章 社会主義の科学2 1 エンゲルス再考 2 一八四八年革命挫折後の『ドイツ農民戦争』 3 一五二五年の「階級闘争」 4 原始キリスト教に関する研究 5 共産主義を交換様式から見る 第三章 社会主義の科学3 1 物神化と物象化 2 カウツキーとブロッホ 3 ブロッホの「希望」とキルケゴールの「反復」 4 ベンヤミンの「神的暴力」 5 無意識と未意識 6 アルカイックな社会の“高次元での回復” 7 交換様式Dという問題 8 交換様式Aに依拠する対抗運動の限界 9 危機におけるDの到来 注 あとがき (版元webサイトより) 柄谷行人(からたに こうじん) 1941年生。思想家。 著書に『定本日本近代文学の起源』『トランスクリティーク―カントとマルクス』『世界史の構造』『哲学の起源』(以上、岩波現代文庫)、『世界共和国へ』『憲法の無意識』『世界史の実験』(以上、岩波新書)、『定本 柄谷行人集』(全5巻)、『定本 柄谷行人文学論集』(以上、岩波書店)、『ニュー・アソシエーショニスト宣言』(作品社)ほか多数。 (版元webサイトより) 著者 柄谷 行人 著 ジャンル 書籍 > 単行本 > 哲学 刊行日 2022/10/05 発行 岩波書店 ISBN 9784000615594 体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 428頁 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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超圧縮地球生物全史
¥2,200
地球誕生から何十億年もの間、この星はあまりにも過酷だった。激しく波立つ海、火山の噴火、大気の絶えない変化。生命はあらゆる困難に直面しながら絶滅と進化を繰り返した。ホモ・サピエンスの拡散に至るまで生命はしぶとく生き続けてきた。本書はその奇跡の物語を描き出す。生命38億年の歴史を超圧縮したサイエンス書! 目次 1章 炎と氷の歌 太陽が生まれた瞬間 生まれたころの地球 コンロで煮えたぎる鍋のように 生命の誕生 30億年の支配者 宇宙でもっとも危険な物質 終末論的な災害 驚異のバクテリア スペシャリストと分業制 もっと奇妙なこと 地球上の生命は…… 2章 生物、大集合 超大陸の分裂 海綿のたゆまぬはたらき 肛門の発達がもたらしたもの 逆境の時代の回復力 奇妙な美しさを持つ生き物 食べられない方法を探す 「内側がない」動物 三葉虫はすごい 風変わりな生き物たちの動物園 頭足類の化石の歴史 カンブリア紀の生命の開花 化石記録に名を記した最初の魚 3章 背骨のはじまり 小さな生き物ののぞみ 「鎧」で防御する 逃げろ! オズの魔法使い 体のほとんどが尻尾 脊椎動物の進化 人間はとても大きい動物 悪夢のような生物 「鎧をまとったヤツメウナギ」のように 全く新しい動物 最強の捕食者 最古の脊椎動物の微笑み!? 議論の余地 4章 渚に打ち上げられて 魚でごったがえした海 最初の樹木 緑に覆われる大地 葉っぱの下の小さなドラマ ちょっと変わった魚類 保守的なシーラカンス 捕食者たち 四肢動物の足跡 絶滅の危機 足のある奇妙な総鰭類 パンゲア大陸の暗くて蒸し暑い森 彼らは、いつの日か…… 5章 羊膜類あらわる 陸地の奪還 西部戦線のように ヒカゲノカズラと石炭 両生類の繁栄 新世界に移住するための「宇宙服」 水の支配からの脱却 負債を返すとき 草食動物の奮闘 ディメトロドンの背中の帆 地球上を闊歩した樽型の生物 競争が激化した世界 追い詰められる陸上生物 絶滅、絶滅、絶滅 三葉虫の旅立ち ほとんど生き残らず 生命は戻ってくる 6章 トライアシック・パーク 数千万年の復興 勝ち残ったものたち は虫類のカーニバル 脚を失うトカゲ 5メートルの怪物 ワニのような「ハイウォーク」 空への進出 最古の恐竜たち 超大陸の分裂・生命の宝くじ 7章 空飛ぶ恐竜 5トンの怪物 恐竜の呼吸はすごい 史上最大の陸上動物 恐竜が成功したもう一つの鍵 恐竜、空へ飛びたつ 離陸する二つの方法 オルドビス紀のそよ風 小型ほ乳類のパラシュート飛行 始祖鳥の翼 命の灯火 飛べない鳥たち 無数の鳥たちのさえずり 菜食主義のワニ 花を咲かせる植物の登場 たった一撃で…… 大絶滅、姿をあらわすほ乳類 8章 素晴らしきほ乳類たち むかしむかし…… 鼓膜の誕生 人間は耳が悪い 逃げ出した魚の顎関節 小さく、毛深く カモノハシやハリモグラの祖先 代謝の速い活動的な動物 体重に匹敵する昆虫を食べよ! ほ乳類は夜に遊ぶ 脂肪とタンパク質が豊富な「乳」 恐竜がニッチを埋める ほ乳類の進化と拡張 有袋類の長く輝かしい歴史 とっちらかった世界 バスくらいの大きさがあるヘビ クジラは海へ……! 急速に変わりゆく世界 9章 猿の惑星 南極の長い冬の夜 奇妙な新しい贈り物 類人猿の鳴き声 直立歩行のはじまり 腰痛が大きな悩みの種 動物界のエリート戦闘機 未解決の問題 樹上も、地上も 新鮮な肉と優れた石器 10章 世界を股にかける 終わりを告げる鐘 時には近く、時には遠く 地軸の傾き ポラリスはやがて…… 10万年ごとの寒波 深層海流の循環システム ホモ・エレクトゥス 火を使う 「つがいの絆」と不倫 死後の世界はない もっとも美しい道具の製作者 私たちが本当に世界を見ることができたなら 各地に進出するホモ・エレクトゥス サイを狩る 数奇な運命 脳を維持するためのコスト 地球には巨人がいた ネアンデルタール人の繁栄 アフリカからやってきた種 11章 先史時代の終わり 生命の繁栄 脂肪を蓄える目的 生殖と寿命のあいだ 長老たちの知恵 悲痛な叫び ホモ・サピエンスの進出 ある場所では死に絶え…… 熱帯気候化したヨーロッパ 道具の開発、高度な技術 壊滅的な噴火 移動する人類 ネアンデルタール人との交配 ネアンデルタール人の絶滅 洞窟壁画と儀式 12章 未来の歴史 絶滅の形 ホモ・サピエンスの絶滅の可能性 たった一発の銃弾 到来する氷河時代 独り占めする人類 「絶滅の負債」を返済するとき 大氷河時代 次々と死に絶える 地球の歴史と二酸化炭素 ゆっくりと着実に 分業と効率的な生産 もっと大きく、もっと速く、もっと遠くへ 生命の進化と多細胞生物 大地に広がる菌類 花の進化と昆虫の進化 「コロニー」は超生物 植物の未来 生命は深海や地中に集中する 約八億年後の未来 エピローグ ホモ・サピエンスが特別な理由 「第六の絶滅」か? 私たちの惑星 人類の課題 地球の「外」へ 生命は…… 参考文献 謝辞 注釈 訳者あとがき 索引 (版元webサイトより) 著者 ヘンリー・ジー 「ネイチャー」シニアエディター。元カリフォルニア大学指導教授。一九六二年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学にて博士号取得。専門は古生物学および進化生物学。一九八七年より科学雑誌「ネイチャー」の編集に参加し、現在は生物学シニアエディター。ただし、仕事のスタイルは監督というより参加者の立場に近く、羽毛恐竜や最初期の魚類など多数の古生物学的発見に貢献している。テレビやラジオなどに専門家として登場、BBC World Science Serviceという番組も制作。 訳者 竹内薫(たけうち・かおる) 一九六〇年東京生まれ。理学博士、サイエンス作家。東京大学教養学部、理学部卒業、マギル大学大学院博士課程修了。小説、エッセイ、翻訳など幅広い分野で活躍している。主な訳書に『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』(ロジャー・ペンローズ著、新潮社)、『WHOLE BRAIN 心が軽くなる「脳」の動かし方』(ジル・ボルト・テイラー著、NHK出版)、『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(ポール・ナース著、ダイヤモンド社)などがある。 ヘンリー・ジー 著/竹内 薫 訳 発行年月:2022年08月 発行 : ダイヤモンド社 判型/造本:46並 頁数:408 ISBN:9784478114278 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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【古書】詩人とボクサー -アルチュール・クラヴァン伝-
¥1,100
二十世紀の芸術革命前夜、欧州、アメリカ、メキシコを舞台に詩と放浪とスキャンダルの人生を駆け抜けた男がいた。その名はクラヴァン。ボクシングブームやカフェ文化など時代の潮流と彼を取り巻く芸術家群像とともに伝説の詩人の生涯を描く、第一級の評伝。 (版元webサイトより) 著者: 谷昌親 発売日:2002年10月 発行:青土社 ISBN:4-7917-5993-1 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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プリズンサークル
¥2,200
受刑者が互いの体験に耳を傾け、本音で語りあう。そんな更生プログラムをもつ男子刑務所がある。埋もれていた自身の傷に、言葉を与えようとする瞬間。償いとは何かを突きつける仲間の一言。取材期間10年超、日本で初めて「塀の中」の長期撮影を実現し、繊細なプロセスを見届けた著者がおくる、圧巻のノンフィクション。 「私たちもまた、泣いているあの子を見捨てた加害者のひとりではなかったか?」 (上間陽子さん・教育学者) プロローグ 「新しい刑務所」 1 ある傍観者の物語 傍観者から参加者へ/「常に、そうですね」/二つのカリキュラム/当事者スタッフの存在/日本でのTCを可能にしたもの 2 感情を見つめる──四人の物語 拓也/真人/翔/健太郎/イライラの身体反応/「感情の筋肉」を鍛える/相反する感情 3 隠さずに生きたい さざ波とともに終わる食事/最近、心が動いたこと/「感盲」とトラウマ/祈るような語り/芽吹きに立ち会う/撮影の困難/突き破れなかった壁 4 暴力を学び落と 受刑者による授業/暴力を特定する/使われなかった言葉/長い道のり/手作りのハンカチ/一時間おきの電話/暴力に代わる方法を手にするまで/記憶のない加害、記憶のある加害/DVを学び落とすために 5 聴かれる体験と証人──サンクチュアリをつくる 年表をつくる/混ざり合う被害と加害/照れ笑いと一緒に/支援員も打ち明ける/映らなかった余暇時間/「特別な場所」の準備 6 いじめという囚われ お金がすべてに優先する/母には言えなかった/訪れた転機/加害者側の語りを聴いて/いじめの影 7 性暴力 光のまだ当たらない場所 スコッティの告白/男性の性暴力被害/「葛藤の手紙」を読む/なぜ被害者に向けて書いたか/破り捨てた手紙/性的虐待のあと/一軍コンプレックス/多くを知らない 8 排除よりも包摂 決意表明とカミングアウト/「なんか皆と違う」感覚/二つの名前をもつ母/「アンチな反応」/心を開かせ合う場所/削除されかかった場面 9 助けを諦めさせる社会 ソーシャルアトム/施設の内と外/思い出がない/暴力の「世代内連鎖」/「嘘つきの少年」を書く 10 二つの椅子から見えたもの 事件について語る/空の椅子に向かって/幸せになりたい自分/死刑囚Aとの対話/生まれ変わり 11 被害者と加害者のあいだ 自己憐憫/シナリオが書き換えられる瞬間/修復的司法との出会い/螺旋階段/二年目の真実/「償いとは何か?」/同じ船に乗り合わせた者たち 12 サンクチュアリを手わたす 最後のサークル/仮釈放で父親のもとへ/出所日/刑務所撮影の最終日/みんなが証人/手わたされた種と土 13 罰の文化を再考する 保護会の実際/二つの入口/コミュニティ・サークル/静かな施設で/「囚人化」のプロセス/相反する二つの文化/刑務所の未来/私たちの安全観を問い直す/アボリションのリアリティ エピローグ 「嘘つきの少年」のその後 参考文献 あとがき 坂上 香(さかがみ かおり) ドキュメンタリー映画監督.NPO法人out of frame 代表.一橋大学大学院社会学研究科客員准教授. ピッツバーグ大学社会経済開発学修士課程修了.2001年までテレビディレクター,京都文教大学助教授,津田塾大学准教授を経て2012年より映像作家の活動に専念.劇場公開作品に『Lifers ライファーズ 終身刑を超えて』(2004),『トークバック 沈黙を破る女たち』(2013)があり,3作目の『プリズン・サークル』(2019)は文化庁映画賞・文化記録映画大賞受賞.矯正施設などで社会とのつながりをつくるアート活動も行なってきた.著書に『癒しと和解への旅──犯罪被害者と死刑囚の家族たち』(1999,岩波書店),『ライファーズ 罪に向きあう』(2012,みすず書房)など. (版元webサイトより) 著者:坂上香 著 ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会 刊行日:2022/03/24 発行:岩波書店 ISBN:9784000615266 体裁 :四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 300頁 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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謝罪論 謝るとは何をすることなのか
¥1,980
「すみません」では済まないとき、何をすれば謝ったことになる? 学際的な知を総動員して、「謝罪の全体像」に迫る! 責任、償い、約束、赦し、後悔、誠意への懐疑―― 謝罪の機能や不適切な謝罪の特徴を解き明かし、 学際的な知を総動員して、「謝罪の全体像」に迫る! 【本書の内容】 親はある時期から、悪さをした子どもを叱る際、そういうときは「ごめんなさい」と言うんだ、と教え始める。すると、子どもはやがて、「ごめんなさい」と言うことはできるようになる。けれども今度は、場を取り繕おうと「ごめんなさい、ごめんなさい……」と言い続けたり、「もう『ごめんなさい』と言ったよ!」と逆ギレをし始めたりする。 「違う違う! ただ『ごめんなさい』と言えばいいってもんじゃないんだよ」――そう言った後の説明が本当に難しい。「すみません」で済むときもあるが、それでは済まないときも往々にしてあるからだ。「すみません」といった言葉を発したり、頭を下げたりするだけでは駄目なのだとしたら、何をすれば謝ったことになるのだろうか。声や態度に表すだけではなく、ちゃんと申し訳ないと思い、責任を感じることだろうか。しかし、「申し訳ないと思う」とか「責任を感じる」とはどういうことなのだろうか。そして、そのような思いや感覚を相手に伝えるだけで、果たして良いのだろうか。結局のところ、「謝る」とは何をすることなのだろうか? 本書では、満員電車のなかで意図せず他人の足を踏んでしまったときの謝罪から、強盗の加害者による被害者への謝罪、さらには、差別的言動や医療過誤、戦後責任などをめぐる謝罪に至るまで、多様な事例を具体的に取り上げながら、「責任」「後悔」「償い」「赦し」「当事者」「誠実さ」といった、謝罪をとりまく重要な概念同士の関係を丹念に解き明かしていく。そして、謝罪という行為の全体像を描き取ることを通して、「謝るとは何をすることなのか」という問いに対する十全な回答を提供する。 本書のこうした道行きは、不適切な謝罪と不必要な謝罪がともに蔓延するいまの日本の社会状況に対して、これを批判的に分析するという要素も併せ持つだろう。この社会で他者とともに生きていくための手がかりをさぐる、実践的探究の書。 【著者略歴】 古田徹也〈ふるた・てつや〉 1979年、熊本県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。東京大学文学部卒業、同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。新潟大学教育学部准教授、専修大学文学部准教授を経て、現職。専攻は、哲学・倫理学。『言葉の魂の哲学』で第41回サントリー学芸賞受賞。その他の著書に、『それは私がしたことなのか』(新曜社)、『ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考』(角川選書)、『不道徳的倫理学講義』(ちくま新書)、『はじめてのウィトゲンシュタイン』(NHKブックス)、『いつもの言葉を哲学する』(朝日新書)、『このゲームにはゴールがない』(筑摩書房)など。訳書に、ウィトゲンシュタイン『ラスト・ライティングス』(講談社)など。 目次 プロローグ 第1章 謝罪の分析の足場をつくる 第1節 〈軽い謝罪〉と〈重い謝罪〉――J. L. オースティンの議論をめぐって 第2節 マナーから〈軽い謝罪〉、そして〈重い謝罪〉へ――和辻哲郎の議論をめぐって 第3節 謝罪にまつわる言葉の文化間比較 第2章 〈重い謝罪〉の典型的な役割を分析する 第1節 責任、償い、人間関係の修復――「花瓶事例」をめぐって 第2節 被害者の精神的な損害の修復――「強盗事例」をめぐって① 第3節 社会の修復、加害者の修復――「強盗事例」をめぐって② 第3章 謝罪の諸側面に分け入る 第1節 謝罪を定義する試みとその限界 第2節 謝罪の「非本質的」かつ重要な諸特徴 第3節 誠実さの要請と、謝罪をめぐる懐疑論 第4章 謝罪の全体像に到達する 第1節 非典型的な謝罪は何を意味しうるのか 第2節 謝罪とは誰が誰に対して行うことなのか 第3節 マニュアル化の何が問題なのか――「Sorry Works! 運動」をめぐって エピローグ 註 文献表 あとがき 索引 (版元webサイトより) 著者:古田徹也 発行:柏書房 発行日:2023/09/22 ISBN:9784760155330 判型:四六判 ページ数:304 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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それいけ!妖怪旅おやじ
¥1,980
あの名コンビが、知られざる伝説地を目指して西へ東へ。愛憎半ばの珍道中! 名所から穴場まで、おばけの伝説地を目指して西へ東へ! “あの”名コンビ+αが、全国各地に点在する伝説地を訪ね歩く。 茨城の旧家に受け継がれてきた「河童の妙薬」を譲り受ける。 鬼のスーパースター・酒呑童子と茨木童子の出生地を探して新潟へ。 高い山が少ない房総半島で、あえて天狗を訪ねる。 『稲生物怪録』の舞台・広島には京極夏彦氏も参加。 江戸の七不思議から「妖怪」を七つピックアップ。 国道16号沿いに分布するダイダラボッチ伝説を強行軍で巡る。 伊豆大島に伝わる民間信仰「日忌様」の謎を追う。 九尾の狐と殺生石を求めて栃木と福島へ――。 ときに手を取り合い、ときに罵り合い、一喜一憂しながら「妖怪馬鹿」が各地を廻る。 妖怪ライター・村上健司による探訪記&妖怪研究家・多田克己による解説で、ゆるく、深く楽しめる! 今日からあなたも妖怪旅おやじ!? 雑誌「怪と幽」創刊号から続く人気企画が待望の書籍化。 もくじ はじめに 第一回 「河童の妙薬」の伝説を訪ねる コラム 河童が伝授した秘薬 第二回 酒呑童子と茨木童子の伝説を訪ねる 前編 コラム 酒呑童子は何者か? 第三回 酒呑童子と茨木童子の伝説を訪ねる 後編 コラム 茨木童子と渡辺綱 第四回 『稲生物怪録』の舞台を訪ねる コラム 大魔王、山本太郎左衛門 第五回 房総半島の天狗を訪ねる 前編 コラム 飯縄権現は妖怪か神仏か? 第六回 房総半島の天狗を訪ねる 後編 コラム 天狗歴史総論 第七回 江戸の七不思議の妖怪部分だけを訪ねる 前編 コラム 割り切れない不可思議 第八回 江戸の七不思議の妖怪部分だけを訪ねる 後編 コラム 七不思議のふしぎ 第九回 大中寺の七不思議と佐野の小豆とぎ婆を訪ねる コラム 小豆を磨ぐ音の正体 第十回 国道16号沿いのダイダラボッチ伝説を訪ねる 前編 コラム ダイダラボッチはどこから来たのか 第十一回 国道16号沿いのダイダラボッチ伝説を訪ねる 後編 コラム 巨人伝説は巨神と大蛇神話に由来する 第十二回 古都鎌倉の妖怪伝説を訪ねる コラム 鎌倉幕府滅亡を告げた天狗と、神徳を示した天狗 第十三回 伊豆大島の日忌様を訪ねる コラム 日忌様と海難法師 第十四回 殺生石と九尾の狐伝説を訪ねる コラム 殺生石は祟らない? おわりに (版元webサイトより) 著者 村上 健司 著者 多田 克己 発売日:2023年11月01日 判型:四六判 商品形態:単行本 ページ数:304 ISBN:9784041117187 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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あしながおじさん
¥2,420
「すてきなことがおこりました。あててみる? でもあたりっこない! 」 100年以上にわたって世界中で読みつがれてきた名作が、詩人・谷川俊太郎氏の訳と 安野光雅氏の絵によって新たな感動とともに誕生しました。 孤児院でけなげに暮らすジュディは、ある日顔の知らない裕福な紳士の目に止まり、奨学金をもらって大学進学を果たします。 ジュディに課された条件は、かならず毎月おじさまへの手紙を書くこと――。 孤独だった少女が持ち前の明るさと想像力をもって、たくましく才能を開花させていく様子は、時代をとわず読む人のこころを掴んで離しません。 読んだことのある方も、読んだ気になっていた! という方も。 ふてくされたり、調子に乗ったり、落ち込んだり、大喜びしたりと表情豊かなジュディの手紙を、ぜひ受け取ってみてください。 ◎総ルビになっていますので、小学1年生から読むことができます。 ◎本シリーズの見どころであるカラーイラストを多数収録。 作:ジーン・ウェブスター (Jane Webster) 1876年、ニューヨーク州フリードニア生まれ。大学では英文学と経済学を学ぶ。在学中に社会事業に関心を持ち、孤児院などを訪問、文筆活動に入る。 父は出版社経営。母はマーク・トウェインの姪。 結婚して、翌年に女児を出産するがその直後、産褥熱により39歳の若さで他界する。 代表作は、『あしながおじさん』『続あしながおじさん』。 訳:谷川俊太郎(たにかわ しゅんたろう) 1931年東京生まれ。詩人。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。 1962年「月火水木金土日の歌」で第4回日本レコード大賞作詞賞、1975年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞、1982年『日々の地図』で第34回読売文学賞、1993年『世間知ラズ』で第1回萩原朔太郎賞、 2010年『トロムソコラージュ』で第1回鮎川信夫賞など、受賞・著書多数。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、 作詞など幅広く作品を発表、世界各国で翻訳されている。 最新刊は、ディック・ブルーナ装画による詩集『バウムクーヘン』。 絵:安野光雅 (あんの みつまさ) 1926年、島根県津和野町に生まれる。BIB金のリンゴ賞(チェコスロバキア)、国際アンデルセン賞などを受賞。 1988年紫綬褒章、2008年菊池寛賞、他を受賞。2012年、文化功労者に選ばれる。 主な著作に『ふしぎなえ』「『旅の絵本』シリーズ(全8巻)」(福音館書店)、『本を読む』(山川出版社)、『小さな家のローラ』(小社刊)などがある。 2001年、津和野町に「安野光雅美術館」、2017年、京丹後市の和久傳の森に「森の中の家 安野光雅館」が開館。 (版元webサイトより) 発行:朝日出版社 判型:A5判 ページ数:220ページ ISBN:9784255010908 発売日:2018/12/08 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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鬱の本
¥1,980
【点滅社noteより】 本が読めないときに。 鬱のときに読んだ本。憂鬱になると思い出す本。まるで鬱のような本。 「鬱」と「本」をめぐるエッセイ集。84人の鬱の本のかたち。 夏葉社さまが刊行している『冬の本』にインスパイアされてつくった作品です。 この本は、「毎日を憂鬱に生きている人に寄り添いたい」という気持ちからつくりました。どこからめくってもよくて、一編が1000文字程度、さらにテーマが「鬱」ならば、読んでいる数分の間だけでも、ほんのちょっと心が落ち着く本になるのではいかと思いました。 病気のうつに限らず、日常にある憂鬱、思春期の頃の鬱屈など、様々な「鬱」のかたちを84名の方に取り上げてもらっています。 「鬱」と「本」をくっつけたのは、本の力を信じているからです。1冊の本として『鬱の本』を楽しんでいただくとともに、無数にある「鬱の本」を知るきっかけになれば、生きることが少し楽になるかもしれないという思いがあります。 この本が、あなたにとっての小さなお守りになれば、こんなにうれしいことはありません。あなたの生活がうまくいきますように。 ※本書は、うつや、うつのような症状の方のためのマニュアル本や啓発本ではありません。そのため、例えば「うつ病の具体的な治療方法」などは書かれておりません。ご了承ください。 目次 「鬱」ベースの社会に (青木真兵) 怪談という窓 (青木海青子) 犬に限らず (安達茉莉子) にぐるまひいて (荒木健太) 世界の色 (飯島誠) 形を持った灯りを撫でる (池田彩乃) 棚からぼたもち落ちてこい (石井あらた) ブランコ (市村柚芽) 憂鬱と幸福 (海猫沢めろん) 世界の最悪さを確認する喜び (大谷崇) 人と共感できず、なにしろもがいていた頃の話 (大塚久生) 椎名誠『僕は眠れない』 (大槻ケンヂ) 高校時代 (大橋裕之) ウツのときでも読める本 (大原扁理) 低迷期の友 (荻原魚雷) 多摩川で石を拾おうとした (落合加依子) ポジティブ。 (柿木将平) 布団からの便り (梶本時代) 『金髪の草原』の「記憶年表」 (頭木弘樹) やらない勇気 (勝山実) 天窓から光 (上篠翔) 生れてくるという鬱 (切通理作) 「できない」自分との付き合い方 (こだま) 深い深い水たまり (小見山転子) 我輩はゴムである (ゴム製のユウヤ) 鬱の本 (佐々木健太郎) 弱々しい朝 (笹田峻彰) 不良作家とAI (佐藤友哉) ある日、中途半端に終わる (左藤玲朗) 本は指差し確認 (篠田里香) ゆううつと私 (柴野琳々子) 中学生日記 (島田潤一郎) 俺は鬱病じゃない (下川リヲ) あの娘は雨女 (菅原海春) 旅 (杉作J太郎) 十九歳と四十七歳の地図 (鈴木太一) 悪意の手記を携えて (第二灯台守) 願い (髙橋麻也) 君も蝶 (髙橋涼馬) 静止した時間の中で (高村友也) Life Goes On (瀧波ユカリ) 鬱時の私の読書 (滝本竜彦) ちいさな救い (タダジュン) いのちの気配 (谷川俊太郎) 喘息と明るい窓 (丹治史彦) 毎日があるまでは (輝輔) とかげ (展翅零) 沈黙のオジオン (トナカイ) 大学をやめたい (鳥羽和久) 西村賢太という比類なき衝撃 (友川カズキ) 空の大きさと愛の切符 (友部正人) たたかれて たたかれて 鍛えられる本と人 (豊田道倫) 神経の尖った人の見る世界 (鳥さんの瞼) かけ算とわり算 (永井祐) 2023年4月 (七野ワビせん) 曖昧なものの博物館 (西崎憲) 戦友 (野口理恵) きこえる声で話してくれた (初谷むい) 言葉の声が案内してくれる (東直子) ゲーテをインストールする。 (Pippo) 脱法ドラッグ米粉 (姫乃たま) 何度もめくる、自分はここにいる (緋山重) 深夜のツタヤ (平野拓也) このバカ助が (pha) NHKにさよなら! (ふぉにまる) 鬱、憂鬱、10代、と言われ放出したレテパシー (古宮大志) 鬱は小説の始まり (増田みず子) ため息を深く深く深く深く……ついてそのまま永眠したい (枡野浩一) 人間の鬱 (町田康) 憂鬱な銀河 (マツ) それがかえって (松下育男) 夕に光 (miku maeda) あなたが起きるまで (みささぎ) ダメになって救われる――町田康のこと (水落利亜) うつのサーフィン (水野しず) 本が読めた日 (無) 蜘蛛と解放区 (森千咲) 俯きながら生きている (森野花菜) 喋らないヒロイン (山崎ナオコーラ) 悲観論者のライフハック (山﨑裕史) たぶん、不真面目なんだと思う (山下賢二) ぼくの精神薬 (屋良朝哉) なにかに抱かれて眠る日がある (湯島はじめ) 定価:1800円+税 発売日:2023年11月下旬発売予定 装丁・装画:平野拓也 編集協力:鷗来堂 印刷:中央精版印刷株式会社 判型:B6変形判 規格:上製丸背 あじろ ISBN:978-4-9912719-3-9 C0095 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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推し短歌入門
¥1,980
⼀字のことで騒げる能⼒、対象への熱い思い、オタクは短歌に向いている! 「脚が5メートルある!」「顔がルーブル美術館(=美術品のように美しい)」などなど、オタ活においてはミームや誇張表現に頼ってしまい、語彙喪失状態になってしまいがち。 それでも、好きなものをもっと丁寧に、自分だけの言葉にしたい! そんなオタクたちの真摯な想いに応える、現役オタク歌人による短歌入門。 劇団雌猫推薦! 無限大の萌えを受け止める小宇宙。手軽で奥深い令和の推し方! 著者:.榊原紘 刊行日:2023年10月20日 判型/ページ数:四六判 272ページ ISBN:978-4-86528-400-3 装幀・装画:川谷デザイン(川谷泰久+趙葵花)/装丁、田沼朝/装画・挿絵 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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夫婦間における愛の適温
¥1,870
まずもって、あの夫というやつは臆病すぎる。合理的であるということを隠れ蓑に、ただ予期せぬものの訪れを怖がっているだけ。なんだい、なんだい、びびりやがって。くされチキンがよ。だいたい、すべて計画通りの毎日なんてつまらないじゃないか。(中略)そのくされチキンがある日、なんの前触れもなく急須を一式買って帰ってきた。(本文より) 暮らしより大切なものがある人間は、いかにして暮らせばよいのだろうか? 暮らしレーベル、第4弾。 デビュー詩集『とても小さな理解のための』が5刷。 現在最もメディアから注目を集める詩人・向坂くじら、初の散文集。(版元webサイトより) (版元webサイトより) 【著者略歴】 向坂くじら(さきさか・くじら) 詩人、国語教室ことぱ舎代表。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」で朗読を担当。デビュー詩集『とても小さな理解のための』(しろねこ社)のヒットで、新聞・テレビなどのメディアから。一九九四年生まれ、埼玉県在住。 著者:向坂くじら 発行:百万年書房 発売日:2023年07月31日 判型:四六変 ISBN 9784910053424 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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【ZINE】酩酊読書(さんぽぶんこ)
¥550
『とある街の片隅にある寂れた店で、夜な夜な店を閉めては焼酎を飲みながら本を読んでいる店主の話。』 福岡は白金のブックバー『ひつじが』の店主による、架空のバックバーを舞台にした、めくるめくお酒と読書の案内小説集。5つの名酒と名作をご紹介しています。読んだら飲みたくなる、そして飲みながら読みたくなる、まさしく酩酊な一冊です。新シリーズ『さんぽぶんこ』第六弾。新書みたいなサイズですが、そこはお気になさらず。 (版元webサイトより) 著者:シモダヨウヘイ 発行:トーキョーブンミャク 制作:西川タイジ 発行日:2023年11月11日 新書サイズ/20頁 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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【ZINE】マッチングガール(さんぽぶんこ)
¥550
大好評のマッチングアプリを巡る連作短編集『マッチングシンドローム』の続編が完成! マッチングアプリをやっている(やっていた)、やるかもしれないすべての人に捧ぐ。恋とは?出会いとは?をあなたの胸に問う一冊。前作『マッチングシンドローム』に登場した女性の視点から語られる一作です。どちらから読んでも楽しめますよ。新シリーズ『さんぽぶんこ』第五弾。新書みたいなサイズですか、そこはお気になさらず。 (版元webサイトより) 著者:すなば 発行:トーキョーブンミャク 制作:西川タイジ 発行日:2023年11月11日 新書サイズ/30頁 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。
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【ZINE】本を作って書店で売りたい人のための本(さんぽぶんこ)
¥550
(元)書店員の著者によるZINEやリトルプレスを作る際の心構えや気にしたい事と、作ってからの本屋さん・書店さんへの売り込み方のポイント・営業方法を、押さえた一冊。これから本を作って『文学フリマ』に出たい!と考えている方や本屋さんに置いてもらいたい!と考えてる方にぴったりの本になっています。新シリーズ『さんぽぶんこ』第三弾。新書みたいなサイズですが、そこはお気になさらず。 (版元webサイトより) 著者:ナガサワケンタ 発行:トーキョーブンミャク 制作:西川タイジ 発行日:2023年11月11日 新書サイズ/30頁 ※ 店頭でも販売していますので、先に店頭で売れた場合は品切れとなりますのでご了承ください。